SARC東京とは

被害者の方へ寄り添い、必要な支援を一つの場所で行うワンストップ支援センターです。性暴力・性犯罪の被害相談を24時間365日受け付けています。
私たちは、あなたの気持ちを一番大切にして支援をします。


 性暴力被害に遭った方の多くは、恐怖と屈辱と混乱のなかで、昨日までの日常を失い、誰にも相談できずに独りで抱え込むことになります。私たちは、産婦人科医療の場で、カウンセリングの場で、法律相談の場で、女性支援の活動の場で、精神科医療の場で、多くの性暴力被害者に出会い、人間としての痛みに向き合うなかで、安全で的確な初期対応が必要であることを痛感してきました。性暴力被害のその後を生き抜いてきた方からは、性暴力被害直後には安全な場でぬくもりがほしいこと、大切なのは日常生活を送ることができるようになること、性暴力被害を打ち明ける際の重みと危険を知ってほしいこと、本当のことを言えないあいだの症状など、多くのことを学びました。
 PTSDのリスク要因は、被害後の生活のなかにあり、とりわけ人とのつながりの有無にかかっています。国際的レベルでみればすでに、医療機関における初期対応が定着していることはご承知の通りです。しかし日本ではこの支援体制が不十分なため、国連からの勧告を受け続けています。性暴力加害者のおよそ7割は知人や家族であり、多くの被害は屋内で起き、身体的な傷を残さずに行われています。生命の危険を感じれば、多くの被害者は抵抗しませんが、それは合意したことではありません。
 こうしたことをふまえ、私たちは性暴力被害直後からの中長期にわたる総合的支援を行うための拠点として、性暴力救援センター・東京を設立します。センターでは、24時間のホットライン、安全と安心を感じてもらいながらの面接相談と産婦人科的医療を提供します。またご本人が警察への通報を希望された場合にはセンターからの通報も可能です。弁護士による法的支援を行い、必要に応じて他機関を紹介します。さらには生活再建のための援助など継続的で総合的な支援をめざします。これらすべてはご本人の意思を尊重して行います。

                     特定非営利活動法人 性暴力救援センター・東京 理事長 平川 和子


支援員について

性暴力の理解、心理面・身体面の医療的知識、法的知識などの専門的知識を持つ者が、支援者として常時相談を受け付けています。被害当事者、支援員など一人一人の安全を確保するために住所や支援員氏名は公表しておりません。


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SARC東京は、活動に賛同してくださる皆さまからのご支援により活動を行っています。皆さまの寄付は、回復の道を歩み始めた人たちと私たちの活動への大きなサポートになります。


特定非営利活動法人 性暴力救援センター・東京(SARC東京)沿革

2011/6性暴力被害者へのワンストップ支援センター開設準備委員会を設置
2012/5性暴力救援センター・東京(SARC東京)設立趣意書を作成し、呼びかけ人を募り、関係機関や関係者などへ周知し協力と連携を呼びかける
2012/6性暴力救援センター・東京(SARC東京)を開設。まつしま病院院長であった佐々木靜子を初代代表とする
2013/6小竹久美子 代表に就任
2014/3特定非営利活動法人(NPO法人)認証・登記
2014/7平川和子 理事長就任
2014/7「NHKクローズアップ現代―性暴力被害 動き始めた支援―」で活動が取り上げられる
2015/7東京都「性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援事業」と連携を開始する
2017/4東京都と協定を結び、東京都「性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援事業」を協働事業とする